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蓄膿症(副鼻腔炎) 竹中洋 氏│ためしてガッテン!

ためしてガッテン!(NHK 080827放映)
蓄膿症(ちくのうしょう) について。

ためしてガッテン! 出演者は
東ちづる さん、デーブ・スペクター さん、山瀬まみ さん。

ためしてガッテン 司会は
立川志の輔 さん、小野文惠アナウンサー。


◆蓄膿症(ちくのうしょう)
・戦後、栄養状態が悪い時代によく見られた、青っ洟を垂らす鼻の病気
─>現代かかっている人は?
「蓄膿症(急性副鼻腔炎を含む)の年間発症数」
 ・毎年1000万人
 ただの鼻風邪だと思っている人も、蓄膿症かもしれない。

(ひどくなるとこんな症状も)
 ・目が疲れて、頭も疲れて、肩がこる。
患者さん:「痛みが頭の後ろの方に通じているって感じで、辛いです、ものすごくつらいです」

 ・最悪の場合、手術が必要になる。
 ・蓄膿症になりやすい「蓄膿症予備軍」は約1億人

(立川志の輔 さんは体験者)
立川志の輔 さん:「集中力がまるで無くなる。この番組を続けている間にかかったわけですけれども、困ったのは、相手が言ってることが聞こえない。聞こえても次に何を答えていいのかも、頭が働かない。それに加えて頭痛はあるわ、微熱があるような気はするは、もうだるいわ。本当に辛いです。体験者の私としては、本当にかかっていただきたくない病気です」

◆鼻に関する クイズ
●「ゾウアザラシ、テングザル、アリクイなど、進化の過程で奇妙な形の鼻になった生き物も多い。
 さて、ヘンな鼻のモグラの名前。あるのは?
 1)マンジバナモグラ
 2)カクバナモグラ
 3)ホシバナモグラ
 4)ジンメンモグラ」

答)ホシバナモグラ
 ・鼻の先に22本の突起が付いている。
 ・この鼻で周囲のものを片っ端から触って餌を見つける。
 ・地下の暗闇で生きるのに役立っている。

●「新潟県の標高620メートル余りの峠『鼻毛峠』
 近くにある池は『鼻毛の池』、キャンプするのは『鼻毛の池キャンプ場』
 『鼻毛清水』は峠に湧き出る清水。
 この地名は、鼻毛にまったく関係ないある言葉が変化したもの。
 元は、峠のある特徴を表す名前がついていたのだが、それは次のうちどれか?
 1)鼻蹴(はなげり)峠
 2)鼻下足(はなげそ)峠
 3)鼻下駄(はなげた)峠
 4)鼻下戸(はなげこ)峠」

答)鼻蹴(はなげり)峠
 ・急な坂道で、荷物を背負って前屈みで峠を上った。
  その時に、前を行く牛馬が後ろの人の鼻を蹴り上げたところから、名前がついた。
(英語で蓄膿症は「sinusitis」)

●「感極まったときに出る涙。
 涙は目を潤すために、何もしなくても出る。1日およそ3ミリリットル。
 同じように、鼻水も常に出ている。その量は1日にどのくらいか?」

答)約1.5リットル
 ・鼻水は吸い込む空気に湿気を与える大切な役割をしている。
 ・普段は直接ノドに流れ落ちるなどして、外に出てくることはない。
 ・風邪などをひくと、ウイルスを体から追い出すため、普段より多くの鼻水が作られる。
 ─>そのため、鼻の穴からあふれ出してくる。

◆蓄膿症 体験者の声
「ツラい!頭から鼻れない鼻の苦しみ……」
(症例)
 ・女性、神奈川県在住
(経過:2年前の冬)
(症状1)
 ・鼻水、鼻づまり。
  ・風邪をひいた後、ほどなく熱や咳は治まったが、鼻水、鼻づまりがいつまでも長引いた。
患者 さん:「かんでもかんでも詰まってる。一体どこからわいて出てくるの、って感じですよね」
 ─>近所の内科医院を受診。X線撮影をした。
  ・X線写真では、鼻の中のどこにも鼻水はなかった。
  ─>(その後)
   ・どんなに風邪薬を飲んでも良くならなかった。
   (風邪の症状も変わらないし、鼻も治らない)
(症状2):悪化していく。
 ・鼻水の量が多くなった。
 ・気になって、夜も眠れない。
 ─>睡眠薬を飲むようになった。
(症状3)
 ・黄色い鼻水に、悪臭がする。
  ・ティッシュを捨てたゴミ箱からも漂うほど。
(症状4)
 ・重い頭痛。
  ・目の奥の方が何かに圧迫されるような鈍い痛み。
   ─>(1カ月後)
    ・耳鼻咽喉科を受診
    ─>即、診断が下った。「蓄膿症」(ちくのうしょう)

蓄膿症(ちくのうしょう)
(症状)
 ・鼻水の悪臭、頭痛、不眠 など。
 ─>鼻水の正体:膿(うみ)
  ─>「膿」はどこから来たのか。

<専門家インタビュー:春名眞一 教授(獨協医科大学 耳鼻咽喉科学教室)>
春名眞一 教授:「鼻というのは、皆さんが考えているより非常に広くて、他にも8つの鼻があると言えます」

◆8つの鼻とは?
 ・口の中に光を入れて、顔の中の空洞の位置を確認する。
 (顔の空洞の部分が赤く光って、空洞の部分が分かるようになる)
 (※熱くならない特殊なライトを使用。危険なので真似をしないこと)
 ─>鼻の中も空洞なので赤く光る。
  + 目の下(頬骨の辺り)も赤く光る。
  (目の下にも空洞がある)
  = 副鼻腔(ふくびくう)

 「副鼻腔」
  ・目の下の広い空洞のほか、小さな空洞が3つある。
  ─>左右にあるので、4×2で、「8つの鼻」
  ・脳を衝撃から守るため、声を響かせるための共鳴装置としてある、と考えられている。

◆蓄膿症と関係する副鼻腔
:蓄膿症を起こすのは「上顎洞(じょうがくどう)」(目の下の広い副鼻腔)
 ─>この「目の下の空洞(頭蓋骨の中)」に鼻水が溜まっている。

(通常の鼻水の流れ)
 ・鼻水は8つの副鼻腔のいずれでも作られる。
 ─>副鼻腔の中に毛のようなものが生えており、毛の流れに乗って、鼻本体の方へと送り出される。
  ─>鼻水として出たり、喉に流れ落ちるなどする。

(蓄膿症になるとき)
 ・鼻風邪などのとき、粘膜の炎症などで、「上顎洞」と鼻本体をつなぐ穴が塞がることがある。
 ─>鼻水が鼻本体へ出ていきにくくなる。
  ─>「上顎洞」では、鼻水が出続ける。
   ─>溜まっていく。
    ─>溜まった鼻水は細菌の温床になってしまう。
     ─>血液中から染み出してきた白血球が、ここで細菌と戦う。
      ─>鼻水の中は、細菌と白血球の死骸だらけになり、「膿(うみ)」になる。
       ・さらに、鼻水の逃げ場がないので、副鼻腔自体が腫れてくる。
       ─>周囲の神経を圧迫する。
        ・顔が腫れた感じがする。
        ・頭痛も起きる。
  ─>何かの拍子に「穴」が開いたとき、膿があふれ出てくる。

立川志の輔 さん:「ティッシュ1箱じゃ駄目なんです。かんでもかんでもかんでも、一体これどうなってんだっていうくらい、出てくるんです」

◆1億人の予備軍。すぐに見分けられる方法。
「鼻から決まってる!? 蓄膿症になりやすい鼻!?」
(判定)
 ・金沢大学 医学部へ。学園祭の真っ最中。
 ・解説:三輪高喜 准教授(金沢大学 医学部)
  ・なりやすいかどうか、見るだけで判定できる、とのこと。(10秒で)

(判定していくと)
 ・55人中39人、蓄膿症になりやすい鼻だった。
  ・日本人男性:80%が「なりやすい鼻」と判定された。
  ・日本人女性:80%
  ・日本人子供:50%
  ・欧米人:80%
 ─>なりやすい人には特徴がある。=「鼻が曲がる」

◆蓄膿症になりやすい人の特徴は?(鼻が曲がる、とは?)
 ・鼻の中を撮影した3次元CTスキャンの映像(鼻の中の左右の仕切りの部分)を見ると
  ・なりにくい人:鼻の中の仕切りが曲がっていない、まっすぐ。
  ・なりやすい人:鼻の中の仕切りが曲がっている。
 (※鼻の穴の左右を隔てている仕切り=「鼻中隔(びちゅうかく)」)

<鼻中隔(びちゅうかく)>
 ・骨に挟まれた軟骨(鼻の頭近くにある)
 ・鼻の頭を持って左右に動かすと、やわらかいのが分かる。=軟骨だから。
  ・常に頭の重みを支えている。
  ─>次第に歪んできてしまう。
   鼻水の通り道が狭くなり、鼻本体と上顎洞をつなぐ穴が詰まりやすくなり、蓄膿症になりやすくなる。

◆蓄膿症 解説:竹中洋 教授(大阪医科大学 耳鼻咽喉科)
 ・風邪の治りかけに出る黄色い鼻水は、急性の蓄膿症。
 ─>現在は抗生物質などがあるので、そこで収まる。
  ・戦後は抗生物質がなかったので、感染症が治らず、ずっと蓄膿症が続いていた。
 ・現在でも皆、年に何回か(一生のうちに何回か)、急性の蓄膿症を繰り返している。
 ─>終わらなくて続いた場合、慢性の蓄膿症。

<出演者の「蓄膿症になりやすいか」判定>
(竹中洋 教授が、鼻の中を見て判定)
デーブ・スペクター さん:少し歪んでいる。「鼻中隔湾曲」

簡単診断法
:自分で診断する方法
(やり方)
 1)片側の鼻をふさいで、普通に息をする。
 2)次に反対の鼻を塞いで、普通に息をする。
 3)数時間置きに試してみて、空気が通りづらい方があれば、そちらの方に曲がっている。
  ・朝、昼など少し時間を置いて試し、いつも右が詰まっているなと感じる人は、鼻中隔が右に曲がっている。

竹中洋 教授:「両方(の鼻)で息をしてみたときと、片方ずつ息をしたときと違うでしょう?」
東ちづる さん:「あ、違う」
竹中洋 教授:「鼻づまりがあるな、って自分で分かるはずなんですね」

「(簡単診断法への)ネイザル・サイクルの影響は?」
 (「ネイザル・サイクル」
  ・鼻の粘膜の膨張によって、左右の鼻の通りが数時間おきに変化する現象)
 ─>元々歪んでいる方は、何時間か置いて試してみると、必ずいつも少し詰まっている、という感じがある。

「病院を受診する目安は?」
 ・風邪が治ってから1カ月以上、鼻水・鼻づまりが続いたら、耳鼻咽喉科を受診する。

◆蓄膿症の治療
<街の人に、「どんなものだと思っているか」聞いてみると>
 ・「歯茎の上のあたりを切って……大変な、すごい大変な手術」「ここを(額)をのみで削るというような治療法で、2日3晩うなってましたよ」「親戚の者が手術したとき失敗して、怖いなと思っています」
立川志の輔 さん:「(出演者に)恐ろしいでしょ? でも私も手術を勧められたんですけども、その時点でああいういろんな噂がありましたので、丁重にお断りさせていただきました」

実際の治療は?>
:「鼻が通った!これが完治への鼻道」
(症例)
 ・女性
 ・今年9月に蓄膿症の手術を受けた。
 ・鼻の悩みが始まったのは、3年前。
  ・強い鼻づまりのせいで、何を食べてもおいしくなかった。
患者さん:「甘い辛いは分かるけれど、ニオイもしないからおいしさも半減していた」
 ・旅行先での食べ歩きが趣味だった。楽しみを奪われて憂鬱な毎日だった。
 ─>それでも手術には怖いというイメージがあり、踏み切れなかった。
患者さん:「上唇の下を切ってめくって手術をするというのが頭に描いていたので、すごい怖い。傷も残って顔も腫れちゃうんじゃないかと思ったので」

─>(2年後)
 ・症状が一向に良くならず2年間悩み続けた。
 ─>息まで苦しくなってきたので、耳鼻咽喉科に行った。
  ・医師:「手術が必要。今はね。昔と違って、切らずに手術ができるんです」
  =「内視鏡下手術」:まったくメスを使わず手術をすることができる。

内視鏡下手術
 ・内視鏡で鼻の中を見ながら、副鼻腔にたまったウミを吸い出す。
  さらに副鼻腔に通じる穴を少しだけ削って広げ、再発の可能性を低くすることもできる。

(症例では)
患者さん:「手術をしてからはすごい空気は通るし、ニオイはするし、幸せっていうか、ああこうだったんだって」

◆蓄膿症の治療法について
解説:竹中洋 教授)
「手術」
(昔)
 ・以前の治療法では、たまったウミの部分をすべて根こそぎ取ろうということで、粘膜ごと外していた。
 ─>外すためには、袋状になっているものを鼻の穴からは取りに行けないので、「めくって割って取る」というやり方だった。
(今)
 ・現在の内視鏡下手術では、空気の流れをうまくしてやる。
 ─>鼻水の代わりに空気が中に入ると自然に治る、この「自然に治す力を使う」という手術の概念。
  (手術の概念が、昔とまったく変わった)

「手術に入院は必要か?」
 ・時間的に3〜4時間かかる。
 ・短期の入院はした方が楽。

「保険は?」
 ・手術そのものが健康保険の対象になっている。

「飲み薬」
 ・抗生物質:鼻水を副鼻腔の外に出す働きを助ける。
 ・副鼻腔炎2〜3カ月使って良くなる患者さんも。

竹中洋 教授:「鼻の状態と症状を見ながら、こういう薬を使って、完治の近くまで行かれる方もいらっしゃいます」

「治療をしなくて悪くなると、どうなるのか?」
竹中洋 教授:「一番困るのは、睡眠時無呼吸症候群。これが一つの現れ」
 <睡眠時無呼吸症候群>
  ・鼻づまりで睡眠中の呼吸が妨げられるため、睡眠時無呼吸となる。

竹中洋 教授:「もう一つは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)。寝ている間に膿汁が気管支や肺に入って炎症を起こす」
 <COPD(慢性閉塞性肺疾患)>
  ・鼻水が気管支や肺に入って炎症を起こす。
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