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脳出血 上山博康 氏│主治医が見つかる診療所

主治医が見つかる診療所(080922放映)の
脳出血 について。
「最も恐ろしい脳の病「脳出血」の防ぎ方〜脳外科医・上山博康の教え〜」

上山博康 医師
・旭川赤十字病院 脳卒中センター長 脳神経外科

主治医が見つかる診療所 担当医は
秋津壽男 医師(秋津医院 院長 内科)、新見正則 医師(帝京大学医学部附属病院 准教授 血管外科)、森智恵子 医師(シロノクリニック 恵比寿本院 副院長 皮膚科・産婦人科)、金武英 医師(梅丘内科 院長 内科・循環器科)、上山博康 医師(旭川赤十字病院 脳卒中センター長 脳神経外科)、南雲吉則 医師(ナグモクリニック 院長 乳腺専門)、姫野友美 医師(ひめのともみクリニック 院長 心療内科)、南淵明宏 医師(大和成和病院 院長 心臓血管外科)

主治医が見つかる診療所 ゲストは
財津一郎 さん、板東英二 さん、奈美悦子 さん、北斗晶 さん、佐々木健介 さん。

主治医が見つかる診療所 司会は 草野仁 さん、東野幸治 さん、アシスタントは、磯山さやか さん。


◆脳卒中 種類
 ・脳梗塞 : 脳の血管が詰まる。
 ・脳出血 : 脳の血管が切れる。
 ・くも膜下出血 : くも膜の下で血管が切れる。
 ─>脳外科医の上山博康 医師が最も恐れるのは「脳出血」
 (理由)
  ・脳出血は、他の病気と比べて、後遺症が残る可能性が高い。

◆脳出血 季節による変動
 ・脳出血の死亡者数は、9月から冬に向けて徐々にに増加し、1月がピーク。
 ・「寒くなる」ということが、脳出血の1つのキーワード。

◆脳出血 実際の患者さんの例
(発症時)
 ・58歳、女性。1年前に脳出血を発症。
  ・朝、ドライヤーをかけているとき
   ・プツッと音がしたような気がした。
   ・痛くないが、後頭部にホワーンとぬるま湯が流れるような感じがした。
  ─>自分で電話をして救急車を呼んだ。
   ・玄関で待っている間に、吐き気がし、救急車到着時には、意識不明に。
  (発症時の症状)
   ・後頭部の違和感、吐き気

 ・55歳、女性。1年前に発症。
  ・現在、左手と左足に麻痺が残る。
  ・趣味の日本舞踊の稽古中に発症。
   ・稽古中の一休み中に、左のこめかみにしびれるような痛み。
   ・痺れが徐々に身体の下のほうに移動。
   ・意識がなくなった。
  (発症時の症状)
   ・左半身の痺れ、頭痛

 ・52歳、男性。6年前に発症。
  ・発症時、本人は記憶がない。
  ・奥さんの話によると
   ・帰宅時にフラフラして酔っているように足元がおぼつかなかった。
   ・声をかけても返事がなく、目の前を素通りして冷蔵庫をあけ、お茶をとって飲もうとしたが、口からこぼれていた。
   ・その後、倒れた。
  (発症時の症状)
   ・全身麻痺、意識障害

 ・財津一郎 さん。13年前に発症。
  ・昼間、近所の道を運転中に発症。
   ・見通しのよい直線道路で、めまいがし、停車中の車に接触した。
   (幸い、事故は大したことがなかった)
   ・翌朝、ベッドから立ち上がれず、医師と看護師に往診に来てもらった。
   ─>看護師に手を添えてもらい立ち上がろうとしたが、一緒に倒れたしまった。
    ─>救急車で病院へ。
     ・意識が戻ったのは、手術(10時間以上)後。

◆脳出血 発症時の主な症状
(脳出血の患者さん100人のアンケート結果による)
 ・手足の麻痺 : 53人
 ・意識障害 : 15人
 ・嘔吐 : 15人
 ・言語障害 : 10人
 ・頭痛 : 8人 
 ・めまい : 3人
 ・急に体の力が入らなくなる。

<解説>:上山博康 医師
 ・頭蓋骨の中で出血が起こることにより、脳の圧力が高くなって、頭痛、嘔吐が起こる。
 ・単なる吐き気ではなく、激しい吐き気を伴うことが多い。
  ・吹き出すような(噴水のような)吐き方。
秋津壽男 医師:「トイレに間に合うような、余裕がある吐き気は胃などが原因のことが多く、間に合わないような吐き気は脳の病気の疑いがあるので、注意」

<手足の麻痺が起こる理由>
 ・発症時の症状に「手足の麻痺」をあげた患者さんは53人。
 ─>後遺症が残りやすい原因でもある。
 ・脳出血が起こりやすい部分は、脳の中の「内包」周辺。
  ・内包:身体を動かす神経(運動神経)が集まっている部分。
  (脳の断面図で見ると、脳の中央付近の左右にある色の濃い「く」の字形の部分)
  ・この近くの動脈は脳出血を起こしやすく、別名「脳溢血動脈」とも。
  ・血管が出血して動脈の圧力が周囲の神経を傷めてしまい、麻痺症状が出る。

上山博康 医師:「絹ごし豆腐に水を勢いよく注入すると、豆腐が崩れるように、動脈からの出血の圧力で神経が切れてしまう。死んだ脳細胞は甦らないため、後遺症になる」

(板東英二 さんの奥さんへのアンケート)
 ・板東 さんは病院から30歩のところに住んでいるとのこと。
 ・奥さんへのアンケートは
 「(板東さんが)脳卒中になる恐れを感じていますか?」
  :はい。すぐカッとなる性格のため。
 「日常生活で気になる点は?」
  :運動しすぎる。
板東英二 さん:「運動し過ぎで、膝痛いんですよ。ピッチングし過ぎて」
板東英二 さん:「草野球のピッチャーで6点取られた。高校野球のとき7点取られたことあるけど、プロ野球では5点が最高で、なのに6点取られた」
東野幸治 さん:「それで、カーッとなるし」
東野幸治 さん:「好きなトコはどこですか? という項目にも、(答)書いてますよ。『笑顔と優しさ』って」
東野幸治 さん:「以上、オノロケコーナーでした」

◆脳出血 原因
 ・100人アンケートでは、「高血圧」を原因として挙げていた患者さんが35人。
  ・70歳、男性。20年前に発症。現在は、車の運転ができるまで回復。
   ・不摂生な生活と毎日の接待で睡眠不足。睡眠時間が2〜3時間のこともあった。
   ─>暴飲暴食、睡眠不足。

  ・63歳、男性。10年前に発症。現在は右半身に麻痺。
   ・父母が相次いで倒れ、仕事と介護で自宅と病院を往復する毎日。
   ・8年間続いて、深夜に風呂で倒れた。
   ─>過労。

  ・財津一郎 さん。
   ・手術の後は、降圧剤「ダラート」を飲んでいる。(朝晩)
   (上山医師:「結構強めの薬」)
 ─>本当の原因は、「動脈硬化

<解説>:上山博康 医師
 ・血圧の低い人はならないというような、単純な問題ではない。
 ・高血圧のベースの裏に潜む本当の原因は「動脈硬化
 ・正常の血管をゴム管、動脈硬化の血管をガラス管と考えると分かりやすい。
  ・血圧に大きな変動があると、ゴム管は衝撃を吸収するが、ガラス管はバリンと割れてしまう。
  ─>脳出血の原因。

◆脳出血 発症と温度の関係
 ・「どこで発症したか」のアンケート結果
  ・自宅:69人
  ・外出先:31人
 ・「自宅のどこで発症したか」のアンケート結果
  ・居間:47%
  ・寝室:20%
  ・トイレ:13%
  ・台所:9%
  ・浴室:
 ─>居間、寝室での発症が多いが、居間や寝室は長時間いる場所。
  ・トイレは短時間しかいないのに、発症している患者さんが多い。
 (理由)
  ・日本家屋の構造上もあるが、温度差があるところで発症しやすくなっている。
  ・温かい部屋から寒いトイレなどに行ったときに、発症。

<解説>
 ・寒い場所:血管が収縮して、熱を逃がさないようにする。
 ・暑い場所:血管が広がって、熱を逃がす。
 ─>冬は血圧が高めになり、夏は血圧は低めになる。
  ─>ゆったりとした温度変化では大丈夫だが、温かい部屋から急に寒いトイレなどにいくと、急激な温度変化。
   ─>急激な血圧の変動。
    ─>血管に圧力がかかり、脳出血のリスクが高くなる。

佐々木健介 さん:「(北斗晶 さんが)風呂入るとき、急に(何もせずに)ザパーンと入るんですよ」
上山博康 医師:「最低ですね(笑) いや、そのうちプカッと浮きます」
南淵明宏 医師:「血管は、実験では1500mmHgまで大丈夫。哺乳動物は300までしか(血圧が)出せない」
上山博康 医師:「だから、血圧が200や150で破れるのは、それだけそこの血管が傷んでいる、ということなんです」

血管の健康状態を知ることが大切
:「血管年齢測定(脈波伝達速度(PWV)検査))」
 (診断、発表は秋津壽男 医師)
 ・4人のゲストが検査。
 ・動脈硬化の進行度を血管年齢で表す。
 ・両腕、両足の血圧を測定。
 ─>心臓の拍動が手足に届くまでの速度から、血管の硬さを推定。
 ・硬くなった血管を柔らかくすることはできないが、それ以上硬くならないように、進行を止めることはできる。

(ゲストの結果)
北斗晶 さん(41歳):血管年齢41歳
佐々木健介 さん(42歳):血管年齢43歳
秋津壽男 医師:「これは(血管年齢が実年齢より1歳上なのは)、誤差範囲と考えていいです。腕が太すぎて普通の機械では測りづらかったんですよ」
奈美悦子 さん(58歳):血管年齢44歳
 ・普段から、食事、運動はバッチリ(奈美悦子 さん)
板東英二 さん(68歳):血管年齢71歳
秋津壽男 医師:「進んではいるが、悲惨な状態ではない」
姫野友美 医師:「これから気をつければ十分に大丈夫」
板東英二 さん:「そんな、慰めるみたいな言い方(笑)」

◆気をつけること
 ・動脈硬化を進める要因:「塩分」の多い食事。
 ─>塩分を控える。

佐々木健介 さん:「岩塩が身体にいいと聞きますけど、岩塩は?」
上山博康 医師「関係ないです。Naclには変わりないんで」
秋津壽男 医師:「岩塩は(塩分を)摂り過ぎる傾向があります。口溶けが悪いので、多くかけてしまいがち」
南雲吉則 医師:「塩かけて食べるのは、地球上で人間だけ。人間は、必要な塩分の100倍摂っているとも言われています」
東野幸治 さん:「控えましょ」
板東英二 さん:「そんな、みんなで私一人を責めて(笑)」

◆脳出血 前兆は?
(実際の患者さんの例)
 ・64歳、男性。23年前に発症。現在は左半身に麻痺。
  ・運送業で運転中、突然耳鳴り(ガーンという)がしたり、金縛りになったりして、とにかく普通じゃない症状があった。
  ─>その後、友人との食事中に、意識を失って倒れ、気が付いたら、手術が終わっていた。
  (前兆)
   ・耳鳴り、金縛り

 ・67歳、女性。18年前に発症。左半身に麻痺。
  ・発症する1週間ほど前に、前兆のような症状があった。
  ・頭の真ん中を細い針か錐で刺されたような、ジーンとした痛みがあった。
  ・頭痛は、仕事の休憩時間や気を抜いたときに出ていた。
  (前兆)
   ・頭痛

 ・58歳、女性。去年発症。
  ・3年前から異変を感じていた。
  ・肩が痛くて挙げられず、服を着ることも難しく、痛くて眠れないときもあった。
  ─>四十肩だと思っていた。
  ・発症の前日は、手も握れないほど痛かった。
  (前兆)
   ・肩の痛み

 ・その他
  ・肩の痛み、首の痛み、めまい、頭痛、疲労感、など。

<解説>:上山博康 医師
 ・前兆症状は、「後になって思えば」というもので、症状があったからといって、脳の病気があるとは限らない。
 ・動脈硬化が進んでいる場合は血管に弱い部分があるので、疲労、無理など、血圧が上がる条件が重なったとき、弱い部分に負担がかかり、発症する。
 ─>血管の弱い部分に、負担がかからないようにすることが大切

<血管の弱い部分を発見するには>
 ・最新検査法:T2スター

◆脳出血の最新検査法 T2スター
 ・MRI検査では、脳の疾患の何に重点を置いて検査するかで、撮影方法が違う。
  ・T1=腫瘍、T2=水分、脂肪分を強調して映す、など。
 ・T2スターは、出血した血液の最終成分を強調して映し出す。
 ─>T2の映像では異常なし、脳出血の既往はまったくない人でも、T2スターの映像に、過去の小さい出血の痕が映る場合がある。
  ─>これからも出血する可能性が高い、ということ。
  (MRI画像の例の患者さんは「頭痛が心配」で来院、念のために検査をしたら、見つかった)
   ─>塩分管理など、血圧の管理が必要。
 ・T2スターはまだ広くは導入されていない。
 ・眞田クリニック(大田区)では、T2スターも受けられる7万円の脳ドックコースあり。

◆脳出血 対処法
 ・まず、救急車を呼ぶしかない。
 1)救急車を呼ぶ。
 2)嘔吐がある場合は、窒息しないように身体を横向きにする。
  ・仰向けにすると、嘔吐物が気管に入って窒息する危険がある。
 3)身体を横にするときは、麻痺している側を上にする。
  ・麻痺がある場合は喉も麻痺するため、嘔吐物が肺に流れてしまう─>避けるため。
 ・窒息状態になると、血圧が上がり、さらに血管が切れてしまう。

◆脳出血 後遺症
 ・100人のアンケートでは、85人が後遺症あり。(14人は無回答)

特に大切なこと:上山博康 医師>
 ・大きな病気は悪いことばかりではない。人生全体を振り返ることにもなる。
 ・後遺症があっても、絶対にリハビリをやめない。あきらめないこと。
 ・機会があって言葉を書くときは、いつも「Never Give Up」と書いている。
 ・脳には無限の可能性が秘められており、運動の神経の場所が他の場所に移って働くこともある。
  だから、絶対にあきらめないこと。
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