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特発性拡張型心筋症,バチスタ│たけしの本当は怖い家庭の医学

たけしの本当は怖い家庭の医学(080401放映)
動脈硬化徹底予防スペシャル の後半では、
「名医ブロック」として、難病、難手術などの名医を紹介。

(症例1)「本当は怖い倦怠感〜悪魔の風船〜」:この記事
 :特発性拡張型心筋症(初期症状に倦怠感など):バチスタ手術 について。
(症例2)「本当は怖い歯痛〜闇にこだまする悲鳴〜」:次の記事
 :三叉神経痛(初期症状に歯痛など):ガンマナイフ治療 について。

たけしの本当は怖い家庭の医学 バチスタ手術、心臓バイパス手術の名医は、
磯村正 医師
・心臓バイパス手術の名医
・日本で最初にバチスタ手術に成功した一人。
・現在は葉山ハートセンター心臓外科センター長。
・症例の患者さんの手術を担当。

たけしの本当は怖い家庭の医学 ゲスト患者は、
黒沢年雄 さん、山田邦子 さん、筧利夫 さん、国生さゆり さん、サンドウィッチマン 伊達みきお さん、富澤たけし さん、宮崎大輔(ハンドボール全日本代表) さん、八田亜矢子 さん。
司会は、
ビートたけし さん、渡辺真理 さん。


◆(症例1)
 :48歳(現在)(当時は37歳)、男性
 ・マイホームへの引っ越しを1カ月後に控えている。
(症状1)
 ・倦怠感、微熱
 ─>(1週間後)
(症状2)
 ・咳
  ・治まらず、眠れない。
  ─>(マイホームへ引っ越し。倦怠感から1カ月後)
(症状3)
  ・夜、胸に強烈な圧迫感。
  ・咳もひどくなる一方。
   ─>(10日後)
(症状4)
   ・嘔吐
    ─>病院へ:心臓のレントゲン検査。
     ・心臓の左側が通常の2倍に膨れ上がっている。
     「特発性拡張型心筋症」の診断

特発性拡張型心筋症(とくはつせいかくちょうがたしんきんしょう)
<心臓の仕組み>
 ・通常の心臓は、心筋が収縮して、血液を全身に巡らせている。
 ─>「特発性拡張型心筋症」の場合は
  ・心筋の一部が変質し、筋肉が弱くなって収縮力が弱まり、血液が心臓の中に溜まっていく病気。
  ・心筋が薄くなり、風船のように心臓が肥大してしまう。
  ・悪くなると、心不全や不整脈などで突然死に至ることも。

<原因>
 ・原因不明。
 ・いつでも誰にでも、起きる可能性がある。

<症例では>
 ・収縮力が3分の1にまで落ちていた。
 ・心臓が肥大していたため、肺などの周囲の臓器が圧迫され、「倦怠感、咳、胸の圧迫感」などの症状が出ていた。

<発症率>
 ・1万人に1人が発症するといわれる。
 ・5年生存率は50%。

<治療法>
 (症例で告げられた治療法は2つ)
 1)「薬剤投与」で、心臓の収縮力を補う。
  ・対症療法で、抜本的な治療ではない。

 2)「心臓移植」
  ・最後の手段。
  ・当時の日本(1997年)では心臓移植は行われておらず、海外でのみ可能性があった。
  (問題点)
   ・費用:数千万円といわれる。
   ・ドナー不足

 ─>結局「薬剤の投与」による対症療法しかなかった。
  (延命はできても、完全には治らない。)

◆(症例)での治療経過(─>バチスタ手術へ)
 ・入院3カ月で医師を説得して退院。(1997年7月)
 (治らないのなら、家族のそばにいたい、との思いから)
 ─>娘さん2人に体調の悪いところを見せたくなく、自室にこもるように。
 ─>(半年後)1997年12月
  ・新聞記事で「バチスタ手術」について、知る。
  ・拡張型心筋症の画期的な外科手術として紹介されていた。
  ─>1998年1月
   ・湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)へ。
   ・磯村正 医師と出会う。
   ・バチスタ手術を選択。
   (薬では生き永らえることができる。手術は難しく、術後生存率も低い。
   ─>悩んだが、家族の後押しもあり、バチスタ手術にかけてみることに)

磯村正 医師
 ・心臓バイパス手術の名医
 ・日本で最初にバチスタ手術に成功した一人。
 ・現在は葉山ハートセンター心臓外科センター長

<バチスタ手術>
 ・1980年代、ブラジルのバチスタ博士が考案。
 ・変質した心筋を切り取って、心臓を小さくし、心臓の収縮力を取り戻す。
 ・当時(1998年1月)は、世界でも200例ほどしか手術例がなかった。
 ・日本では1年前に導入されたばかりで、20例ほどの手術例。
 ・術後1年の生存率も約6割と低く、難しい手術。

◆(症例)のバチスタ手術 経過
(1998年4月27日)
 ・磯村正 医師による手術。
 (午後1:30)
  ・手術開始
 (2:15)
  ・執刀開始
  ・電気メスにより、胸部切開
 (2:53)
  ・人工心肺装置、稼動
 (3:03)
  ・変質部分を特定して、切除
  ・変質部分は目で見ても分からず、指先で触れて確認する。
  ・心臓の拍動を頼りに、動きの悪い部分を特定していくので、心臓は動かしたまま。
  ・15分で、変質部分の切除終了。
  (問題発生)
  ・心臓の拍動が止まり、痙攣し始めた。
  ─>心臓に直接、電気ショックを与えて、拍動を取り戻す。
   (この間、心臓は切除された形なので、穴が開いたまま)
 (3:30)
  ・縫合開始
  ・心臓を包んでいる心膜を切り取り、切除した部分にあてがって(磯村先生独特の技)、縫合していく。
  ─>強度が上がって、強い拍動を取り戻した心臓を守ることができる。
 (4:25)
  ・手術終了(3時間)   ・手術は成功で、収縮力が戻っている。
 ─>(半年後)
  ・症例の患者さんは仕事に復帰。

手術紹介の映像を見た後、
黒沢年雄 さん:「この先生、超有名ですよ。鎌倉に住んでいて、ゴールデンリトリバー飼ってるの」

そして、磯村正 医師が登場。
渡辺真理 さん:「(患者さんの)N・Sさんに初めてお会いになったときのこと、覚えていらっしゃいますか?」
磯村正 医師:「覚えています。若くて37歳だった。辛そうでした。入院中は血圧が低く、70くらいのときも」

「バチスタ手術の難しいところは?」
 ・ほとんど動いていない状態の心臓を、外科医が触らなければならないというところ。
 ・当時は、心筋の変質した部分を触って確認するしかなかった。
 ・現在は、特殊な心臓エコーがあり、かなりの確率で動きの悪い部分を見極めることができる。
 ・バチスタ手術をする医師は、全国に数人。手術例も少ない。

そして、
黒沢年雄さんの言っていた「ゴールデンリトリーバーは?」に、
磯村正 医師:「僕は、猫を飼っています」
みんな:「えーっ? 黒沢さんの(言っていた人)誰?」
磯村正 医師:「黒沢さんがおっしゃっているのは、僕と一緒にバチスタ手術をしている、須磨久善 先生では? 須磨久善 先生は、ゴールデンリトリーバーを飼っています」
黒沢年雄 さん:「あー、そっかー」

◆ゲスト患者 検査
 ・心電図、心エコー(心臓エコー)で、心臓の形、大きさ、動き、弁の動き、血流、壁の状態などを検査。

(ゲスト患者 検査結果)
 レッドゾーン(何らかの異常があったのは)
  ・筧利夫 さん
  ・国生さゆり さん
  ・サンドウィッチマン 冨澤たけし さん

<磯村正 医師の解説
 ・全員について、特発性拡張型心筋症 につながる異常はなし。

(筧利夫 さんについて)
 ・心臓エコーで、「期外収縮」があった。
 ・期外収縮:不整脈の一種。
  ─>心電図で見ると、早く動くときがある。

ビートたけし さん:「スキップ踏んでるな」
筧利夫 さん:「不整脈があって、24時間心電図をとる検査をしたことがある。その後、薬で治療をしていたが、よくならなかったので、薬をやめて、運動をしたら、治った」
磯村正 医師:「期外収縮が他の病気に関係あることもある。ホルダー心電図で検査をして、1日に何万回も不整脈があったり、連続したりする場合は、治療が必要。重症の場合は、埋め込み型のペースメーカーなどで、心臓に異常が起こりそうなときに心臓を刺激する治療もある。
 筧さんの場合は、心配ないと思う」
(ホルダー心電図:胸部に5枚のシール状の電極を貼り付け、腰などにつけた約500グラムの記録機につないで、心電図を計測。24時間、普段通りの生活をする)

(国生さゆり さん)
 ・弁の逆流が見られた。
 ・血液は左心房から左心室に行き、大動脈へと流れるのが通常の流れ。
 ・心臓の中で、血液の逆流を防いでいるのが、僧帽弁(そうぼうべん)。
 ・血液の逆流は正常な人でも時に起こることがある。
 ・逆流の程度には、段階があり、2度、3度、4度と高くなっていくが、2度以上の場合は、弁に異常があると診断される。

国生さゆり さん:「自覚症状はまったくない。運動もするし、息切れもしないし。心臓に毛が生えているかな、くらい」
磯村正 医師:「普通に生活していて問題ない。半年、最低でも1年に1回は、心エコーをとって検査した方がよい」

(冨澤 さん)
 ・左心房が大きくなっている。
磯村正 医師:「太られた人は、心臓も若干大きくなる」
 (冨澤さん:「なら、伊達の方(相方)がもっと……」)
 ・体重も心臓への負担になる。
 ・動きは正常なので、問題はない。
 ・減量は少しした方がよい。

黒沢年雄 さん:「僕は? 問題なし?」
磯村正 医師:「エコーでは、完璧。問題ないです」
黒沢年雄 さん:「やったー! いやあ−良かった、良かったー!」

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